RAID
RAIDは、複数台のハードディスクやSSDなどを組み合わせ、処理の高速化や信頼性の向上を図る技術です。代表的な方式には、ストライピングを利用するRAID 0、ミラーリングを利用するRAID 1、データとパリティを分散して記録するRAID 5などがあります。
最終更新日:2026年10月10日
このページで覚えること
このページでは、次の3点を押さえます。
- RAID 0・RAID 1・RAID 5の仕組みと違い
- RAIDの構成によって変わる、データ保存に使える容量
- RAID 6・RAID 10の特徴
導入トーク

須藤茜
今回の学習テーマはRAIDです。

須藤茜
それは頼もしいですね。

須藤茜
フレンドですか?

須藤茜
もしかして、ゲームの話をしていますか?

須藤茜
当然ですが、違います。
今回のRAIDは、ハードディスクやSSDなどの記憶装置を、複数台組み合わせて使う技術のことです。

須藤茜
はい。今回はゲームの話はいったん忘れてください。
繰り返しになりますが、RAIDは、複数の記憶装置を組み合わせて使う技術です。

須藤茜
そこがRAIDを学ぶポイントです。
組み合わせ方によって、データを速く読み書きできるようにしたり、記憶装置が故障したときに備えたりできます。

須藤茜
そのとおりです。
それでは、RAIDにはどのような種類があるのか、順番に見ていきましょう。
STEP 1
RAID

須藤茜
RAIDは、複数台のハードディスクやSSDなどを組み合わせ、処理の高速化や信頼性の向上を図る技術です。
複数台をまとめて、一つの記憶装置のように扱います。

須藤茜
はい。利用者からは一つの記憶装置のように扱えますが、内部では複数のディスクを使ってデータを記録します。
例えば、複数台でデータの読み書きを分担すれば、高速化を図れます。
また、同じデータを複数台に記録しておけば、1台が故障しても、別のディスクに残っているデータを利用できます。

須藤茜
こうした記録方式の違いを、RAIDレベルで区別します。
まずは、RAID 0からRAID 5までを見てみましょう。
| RAIDレベル | 記録方式の概要 |
|---|---|
| RAID 0 | データを分割し、複数のディスクに分散して記録する |
| RAID 1 | 同じデータを複数のディスクに記録する |
| RAID 2 | データを分散し、誤り訂正符号を使って故障に備える |
| RAID 3 | データを細かい単位で分散し、パリティを専用のディスクに記録する |
| RAID 4 | データをブロック単位で分散し、パリティを専用のディスクに記録する |
| RAID 5 | データとパリティを、複数のディスクに分散して記録する |

須藤茜
今回は、特に重要なRAID 0・RAID 1・RAID 5を中心に説明します。
表に出てきた「パリティ」は、RAID 5と合わせて説明しますね。

須藤茜
はい。
RAIDレベルによって、速さや故障への強さ、使える容量などが異なります。目的に応じて使い分けます。
ここで覚えること
- RAIDは、複数の記憶装置を組み合わせ、高速化や信頼性の向上を図る技術。
- RAIDレベルは、データの記録方式の違いを表す。
- まずはRAID 0・RAID 1・RAID 5を押さえる。
STEP 2
RAID 0

須藤茜
最初は、RAID 0です。
RAID 0では、データを分割し、複数のディスクに分散して記録します。この記録方法をストライピングといいます。

須藤茜
例えば、バロンくんがタコの唐揚げの料理動画を保存するとしましょう。

須藤茜
そのデータをA・B・C・Dに分け、2台のディスクに次のように記録します。


須藤茜
そのとおりです。複数台で並行して読み書きできるので、処理の高速化を図れます。

須藤茜
一方、RAID 0には、故障で失われたデータを復元するための備えがありません。
どれか1台が故障すると、データの一部が欠けるため、RAID全体のデータを正常に利用できなくなります。

須藤茜
はい。RAID 0は、高速化を目的とする方式です。
故障に備えて余分なデータを持たせる、冗長性はありません。
また、複数台のうちどれか1台が故障すると全体のデータを利用できなくなるため、1台だけで使う場合よりも信頼性は低くなります。

須藤茜
その分、データ保存には、ディスクの合計容量を使えます。
例えば、1TBのディスクを2台使う場合は、次のようになります。
- 使える容量:1TB × 2台 = 2TB
ここで覚えること
- RAID 0=ストライピング
- データを分割・分散し、読み書きの高速化を図る。
- 冗長性がなく、1台の故障で全体のデータが利用できなくなる。
- 複数台のうち1台でも故障すると利用できなくなるため、信頼性は低くなる。
- 使える容量=1台の容量 × 台数
STEP 3
RAID 1

須藤茜
次は、RAID 1です。
RAID 1では、同じデータを複数のディスクに記録します。この記録方法をミラーリングといいます。

須藤茜
先ほどのA・B・C・Dというデータを、今度は両方のディスクに記録します。


須藤茜
はい。片方のディスクが故障しても、もう片方に同じデータが残っています。
そのデータを使って処理を続けられるので、信頼性を高められます。

須藤茜
そうですね。では、1TBのディスクを2台使う場合、保存できるデータの容量はどうなるでしょうか。

須藤茜
そのとおりです。2台とも同じデータを持つので、保存できるのは1台分の1TBです。
2台を合わせた容量は2TBですが、その半分を、同じデータの複製に使っているのですね。
- 使える容量:1TBのディスク2台で、1TB

須藤茜
はい。ここで、ミラーリングとバックアップの違いも押さえておきましょう。
どちらも、トラブルが起きたときにデータを復旧できるという点では似ています。
ただし、目的が違います。

須藤茜
いいえ。
ミラーリングは、ディスクの故障に備えるための仕組みです。
片方のディスクが故障しても、もう片方に同じデータが残っているため、そのデータを使って処理を続けられます。

須藤茜
はい。
一方、バックアップは、データのコピーを別に保存しておき、データを失ったときに復旧するためのものです。
例えば、誤ってデータを削除した場合、ミラーリングでは削除も両方のディスクに反映されます。

須藤茜
そうです。
そのような場合に備えるのがバックアップです。
また、最近よく耳にするランサムウェアも、違いを考える例になります。
ランサムウェアによってデータが暗号化されると、ミラーリングしているもう一方のディスクにも、その変更が反映されます。

須藤茜
はい。
ですから、RAIDを利用していても、別にバックアップを用意しておくことが重要です。

須藤茜
はい。その違いを押さえておきましょう。
ここで覚えること
- RAID 1=ミラーリング
- 同じデータを複数のディスクに記録し、信頼性を高める。
- 2台で構成する場合、使える容量は1台分。
- ミラーリングでは、変更や削除も両方のディスクに反映される。
- RAIDを利用していても、バックアップは必要。
STEP 4
RAID 5

須藤茜
次は、RAID 5です。
RAID 5を理解するために、まずはパリティについて説明します。

須藤茜
パリティは、ディスクの故障で失われたデータを復元するための情報です。
分かりやすく説明するために、0と1を使って簡単に説明します。
今回は、データとパリティを合わせて、「1」の数が偶数個になるようにパリティを決めることにします。
例えば、データが、1・0・1 の3つだったとします。
「1」は2個ありますね。2個は偶数なので、この場合はパリティを0にします。
- データ:1・0・1 パリティ:0

須藤茜
はい。
では、最初のデータが失われたとしましょう。
- ?・0・1 パリティ:0

須藤茜
残っている「1」は1個です。
データとパリティを合わせた「1」の数を偶数にするには、失われたデータは1だったと分かります。

須藤茜
そのとおりです。
実際のRAIDでは、このような計算を使って、故障したディスクに記録されていたデータを復元します。

須藤茜
では、このパリティをRAIDでどのように記録するのか見てみましょう。
いきなりRAID 5の説明は難しくなるので、RAID 4の説明を先にします。
まず、RAID 4では、データを複数のディスクに分散して記録し、パリティは専用のディスクにまとめて記録します。
RAID 4の構成には、3台以上のディスクが必要です。
例えば、4台のディスクを使うと、次のようになります。


須藤茜
はい。
ただし、データを書き込むときは、パリティも更新する必要があります。
そのためRAID 4では、データを複数のディスクに分散していても、パリティへの書き込みは1台のディスクに集中します。

須藤茜
そうです。
そのため、パリティディスクが処理のボトルネックになりやすいという問題があります。

須藤茜
はい。
そこで、パリティも1台のディスクに固定せず、複数のディスクに分散して記録するのがRAID 5です。
RAID 5も、構成には3台以上のディスクが必要です。
データを分散して記録し、パリティを使って1台の故障に備えるという基本的な考え方は、RAID 4と同じです。
ただしRAID 5では、パリティも複数のディスクに分散するため、RAID 4のように1台のパリティディスクへ書き込みが集中することを避けられます。
4台のディスクを使うと、例えば次のようになります。


須藤茜
はい。
データだけでなく、パリティも分散して記録することが、RAID 5の特徴です。

須藤茜
そして、RAID 5では、どれか1台のディスクが故障しても、残っているデータとパリティから、失われたデータを復元できます。
例えば、ディスク1が故障してA1を読み出せなくなっても、A2・A3・P(A)が残っていれば、A1を復元できます。

須藤茜
そのとおりです。
そのため、RAID 5は1台のディスク故障に耐えることができます。
また、データを複数のディスクに分散して読み出せるため、高速化も図れます。
一方、書き込みでは、データの記録に加えてパリティの計算や更新も必要になります。

須藤茜
続いて、使える容量を考えましょう。
RAID 5では、全体でディスク1台分の容量をパリティに使います。

須藤茜
正解です。
- 使える容量:1TB ×(4台 − 1台)= 3TB

須藤茜
ただし、4台のうち1台がパリティ専用になるわけではありません。
先ほどの表のように、パリティは各ディスクに分散して記録されています。

須藤茜
はい。その理解で大丈夫です。
また、RAID 5で耐えられるのは、1台の故障までです。
故障したディスクを交換して、故障前の状態へ戻すためにデータを再構築します。
この再構築を、リビルドといいます。

須藤茜
そのとおりです。
リビルドが完了する前に、さらにもう1台のディスクが故障すると、データを復元できなくなります。
ここで覚えること
- パリティは、失われたデータを復元するための情報。
- RAID 5では、データとパリティを複数のディスクに分散して記録する。
- RAID 5は3台以上で構成し、1台のディスク故障に耐えられる。
- 使える容量=1台の容量 ×(台数 − 1)
STEP 5
その他のRAID

須藤茜
最後に、RAID 6とRAID 10も見ておきましょう。

須藤茜
はい。
ただ、RAID 10は、RAIDレベルが0、1、5、6と続いて、その先に10があるという意味ではありません。
RAID 10は、「RAID 1+0」とも表記します。
RAID 1のミラーリングと、RAID 0のストライピングを組み合わせた方式です。

須藤茜
そうですね。
数字だけを見ると、7、8、9はどこに行ったんだと思いますよね。
RAID 10は、ミラーリングしたものをストライピングする方式だと考えると分かりやすいです。
4台のディスクを使う例で見てみましょう。
ディスク1と2をペアにし、ディスク3と4もペアにします。


須藤茜
はい。そのとおりです。
まず、それぞれのペアでは、RAID 1と同じようにミラーリングを行います。
そして、そのミラーリングしたペアの間で、RAID 0と同じようにストライピングを行います。
つまり、ミラーリングしたものをストライピングするのがRAID 10です。

須藤茜
そのとおりです。
これによって、ミラーリングによる信頼性と、ストライピングによる高速性を組み合わせます。
1TBのディスクを4台使う場合は、半分を同じデータの複製に使うので、保存できる容量は2TBです。
- 使える容量:1TB × 4台 ÷ 2 = 2TB

須藤茜
故障への強さは、どのディスクが故障するかによって変わります。
例えば、ディスク1と3が故障しても、ディスク2と4にそれぞれ同じデータが残っているので利用できます。

須藤茜
はい。
一方、同じペアのディスク1と2が両方故障すると、そのペアのデータを失います。
RAID 10では、それぞれのペアに正常なディスクが残っていることが重要です。

須藤茜
では、数字を少し戻して、次はRAID 6です。

須藤茜
RAID 6は、先ほど学習したRAID 5をさらに故障に強くした方式と考えると分かりやすいです。
RAID 5では、パリティを使って1台のディスク故障に備えましたね。
RAID 6では、2種類のパリティを分散して記録し、2台のディスクが故障してもデータを復元できるようにします。

須藤茜
はい。
構成には4台以上のディスクが必要で、パリティには全体で2台分の容量を使います。
例えば、1TBのディスクを4台使う場合、データ保存に使える容量は2TBです。
- 使える容量:1TB ×(4台 − 2台)= 2TB

須藤茜
そのとおりです。
RAID 5は1台の故障まで、RAID 6は2台の故障まで耐えられる、と整理しておきましょう。
ここで覚えること
- RAID 10=RAID 1+0
- RAID 10は、ミラーリングしたものをストライピングする。
- RAID 10の使える容量は、合計容量の半分。
- RAID 6は、2種類のパリティを使い、2台のディスク故障に耐えられる。
- RAID 6の使える容量=1台の容量 ×(台数 − 2)
STEP 6
今日のまとめ

須藤茜
今回は、複数台の記憶装置を組み合わせて使う、RAIDについて学習しました。
まずは、中心となる三つの方式を整理しましょう。

須藤茜
RAID 0は、データを分割して分散するストライピングです。
読み書きの高速化を図れますが、故障に備える冗長性はありません。

須藤茜
RAID 1は、同じデータを複数のディスクに記録するミラーリングです。
片方が故障してもデータを利用できますが、2台で構成する場合、保存できる容量は1台分です。

須藤茜
RAID 5は、データとパリティを分散して記録します。
1台の故障に耐えられ、使える容量は、合計から1台分を引いた容量になります。

須藤茜
はい。RAID 6とRAID 10も含めて、表で確認しましょう。
ディスクはすべて同じ容量とし、RAID 1は2台構成で考えます。
| 方式 | 主な仕組み | 耐えられるディスク故障 | データ保存に使える容量 |
|---|---|---|---|
| RAID 0 | ストライピング | なし | 合計容量 |
| RAID 1 | ミラーリング | 1台 | 1台分 |
| RAID 5 | データとパリティの分散 | 1台 | 合計から1台分を引く |
| RAID 6 | データと2種類のパリティの分散 | 2台 | 合計から2台分を引く |
| RAID 10 | ミラーリングとストライピング | 各ペアで1台ずつ | 合計容量の半分 |

須藤茜
容量の問題では、ディスクを全部合わせた容量と、データ保存に使える容量を区別してください。
同じデータの複製や、パリティにも容量を使うことを思い出せば、計算しやすくなります。

須藤茜
そのとおりです。また、RAIDを利用していても、誤削除などに備えるバックアップは必要です。
それでは、確認問題に進みましょう。
STEP 7
確認問題
学習完了
須藤茜コイン × 1 を獲得できます。
確認問題に全問正解すると、講師コインを獲得できます。
未ログイン中のコインは、このブラウザに一時保存されます。無料登録またはログイン後に、アカウントへ反映できます。






