半導体メモリ

半導体メモリは、半導体素子を使って電気的にデータを記憶するための電子部品です。半導体メモリには、不揮発性のROMと揮発性のRAMがあります。

最終更新日:2026年8月20日

このページで覚えること

このページでは、次の5点を押さえます。

  • 半導体メモリにはROMとRAMがある
  • ROMは不揮発性の半導体メモリ
  • RAMは揮発性の半導体メモリ
  • フラッシュメモリはEEPROMの一種で、不揮発性の半導体メモリ
  • DRAMは低速・大容量、SRAMは高速・小容量
須藤茜

須藤茜

今回は半導体メモリについて学習します。

バロン

バロン

半導体メモリとは何ですかな?

須藤茜

須藤茜

半導体メモリは、半導体素子を使って、電気的にデータを記憶する電子部品のことです。

バロン

バロン

そもそも、その半導体素子というのが分からないですぞ。

須藤茜

須藤茜

そうですね……。物質には、電気を通しやすい導体と、電気をほとんど通さない絶縁体があります。
半導体は、その中間的な性質を持ち、条件によって電気を通しやすくしたり、通しにくくしたりできます。

バロン

バロン

半分導体で、半分絶縁体だから、半導体なのですな。

須藤茜

須藤茜

今回は詳しく理解する必要はありませんので、その理解でも大丈夫です。
まず重要なのは、代表的な半導体メモリには「ROM」と「RAM」があるということです。

バロン

バロン

ROMとRAMですな。

須藤茜

須藤茜

今回の学習はこのROMとRAMについてですので、順番に確認していきましょう。

ROM

須藤茜

須藤茜

まずはROMです。
ROMは「Read Only Memory」の略です。

バロン

バロン

読むだけのメモリですかな?

須藤茜

須藤茜

名前だけを見るとそうですね。
もともとは読み出し専用でしたが、今は書き換えできるものもあるので、ここはあまり重要な特徴ではありません。

バロン

バロン

では何が重要なのですかな?

須藤茜

須藤茜

ROMは「不揮発性」のメモリである。こちらの方がより重要です。

バロン

バロン

不揮発性ですかな?

須藤茜

須藤茜

はい。
不揮発性とは、電源を切っても記憶しているデータが消えない性質のことです。

バロン

バロン

電源を切っても覚えたままなのですな。

須藤茜

須藤茜

そういうことです。
そして、ROMにもいくつか種類があります。

バロン

バロン

嫌な予感がするですぞ。

須藤茜

須藤茜

一つずつ確認すれば難しくありませんよ。
最初はマスクROMです。
純粋に読み出し専用と言えるのは、このマスクROMです。
マスクROMは、製造時に記憶する内容を固定します。

バロン

バロン

内容が固定されるから読み出し専用というわけですな。

須藤茜

須藤茜

そうですね。
次はPROMです。
PROMはProgrammable ROMの略で、製造後に利用者が一度だけデータを書き込めるROMです。

バロン

バロン

データを書き込めるなら、読み出し専用ではないですな。

須藤茜

須藤茜

そうですね。
半導体メモリの、電気的にデータを記憶できるという特徴は、とても魅力的です。
そうすると、読み出すだけではなく、あとからデータを書き込めるようにならないか、となってきます。
そこで、製造後に利用者が一度だけデータを書き込めるようにしたものがPROMです。
こう考えると分かりやすいと思います。

バロン

バロン

書いたものは消せないのですかな?

須藤茜

須藤茜

はい。PROMは、一度書き込んだデータを消すことができません。
消すことができれば、消して書き直してというように何度も書き換えられるのですが、PROMは一度だけ書き込めるROMです。
そこで、消せるようにしたものがEPROMです。
EPROMはErasable PROM、つまり消せるPROMです。

バロン

バロン

消せるPROMだからEPROM。
これも分かりやすいですぞ。

須藤茜

須藤茜

ただし、EPROMはデータの消去に紫外線を使います。

バロン

バロン

紫外線ですかな?

須藤茜

須藤茜

はい。EPROMを機器から取り外して、専用の消去装置にセットし、紫外線を当ててデータを消去します。
装置にもよりますが、消去には15分から30分程度かかります。

バロン

バロン

わざわざ取り外して、専用の装置にセットして、そのうえ時間もかかるのですな。
なんだか面倒そうですぞ。

須藤茜

須藤茜

そうですよね。
そこで、紫外線ではなく、電気的に消去できるようにしたものが次のEEPROMです。
EEPROMはElectrically Erasable PROMの略です。

バロン

バロン

電気的に消せるPROMというわけですな。

須藤茜

須藤茜

はい。
EEPROMは電気的にデータを消去して、再び書き込むことができます。

バロン

バロン

マスクROMは最初から内容が固定。
PROMは一度だけ書き込める。
EPROMは紫外線で消去できる。
EEPROMは電気で消去できる、ですな。

須藤茜

須藤茜

その流れで覚えてください。

ここで覚えること

  • ROMは不揮発性の半導体メモリ
  • マスクROMは製造時に内容を固定する
  • PROMは一度だけデータを書き込める
  • EPROMは紫外線を使ってデータを消去できる
  • EEPROMは電気的にデータを消去して書き換えられる

フラッシュメモリ

須藤茜

須藤茜

EEPROMと関連して、特に重要なのが「フラッシュメモリ」です。

バロン

バロン

USBメモリに使われているやつですかな?

須藤茜

須藤茜

そうですね。
ほかにもSDカードやSSDなどで使われています。
フラッシュメモリはEEPROMの一種で、電気的にデータを消去して書き換えることができる、不揮発性の半導体メモリです。

バロン

バロン

フラッシュメモリはEEPROMの一種なのですな。

須藤茜

須藤茜

はい。
EEPROMではデータを細かく書き換えられるのに対して、フラッシュメモリは、ある程度まとまった単位でデータを消去する仕組みになっています。

バロン

バロン

その違いを覚えればよいのですかな?

須藤茜

須藤茜

その違いはそれほど重要ではありません。
覚えるポイントとしては、EEPROMの一種なので、不揮発性であることと、電気的にデータを消去できることですね。

バロン

バロン

不揮発性、電気的に消せるという点を覚えればよいのですな。

須藤茜

須藤茜

はい。
あとは、USBメモリ、SDカード、SSDなどにフラッシュメモリが使われていることも覚えておいてください。

ここで覚えること

  • フラッシュメモリはEEPROMの一種
  • 電気的にデータの消去・書換えができる
  • 不揮発性なので、電源を切ってもデータが残る
  • USBメモリ、SDカード、SSDなどに利用される

RAM

須藤茜

須藤茜

次はRAMです。
RAMは「Random Access Memory」の略です。

バロン

バロン

Read Only MemoryのROMとはセットにならなさそうな言葉ですな。

須藤茜

須藤茜

そうですね。
本来ROMとセットになるのは、Read Write MemoryのRWMですね。
RAMについても、本来セットになるのは、Sequential Access MemoryのSAMですね。

バロン

バロン

なるほどですぞ。
RWMとSAMも覚えた方がよいのですかな?

須藤茜

須藤茜

RWMもSAMも、覚える必要は一切ありません。もう秒で忘れてください。
SAMは覚えなくてよいですが、シーケンシャルアクセスやランダムアクセスという言葉は覚えておいた方がよいかもしれません。

バロン

バロン

シーケンシャルアクセスとランダムアクセスはどういう意味ですかな?

須藤茜

須藤茜

シーケンシャルアクセスは、先頭から順番にアクセスすることで、ランダムアクセスは、目的の位置へ直接アクセスできることです。
半導体メモリの話ではありませんが、シーケンシャルアクセスをする媒体といえば、磁気テープが有名です。

バロン

バロン

ビデオテープみたいなやつですな。

須藤茜

須藤茜

最近は使わなくなりましたけど、ビデオテープは分かりやすいイメージですね。
目的の場所までテープをクルクルと送っていかないといけないので、順番にアクセスしていくイメージです。
コンピュータ用の磁気テープにはLTOがありますが、これはまたの機会に話しましょう。

バロン

バロン

ランダムアクセスが可能な媒体といえば何があるですかな?

須藤茜

須藤茜

有名なところとしてはハードディスクですが、先ほど紹介したフラッシュメモリもランダムアクセスが可能な媒体です。

バロン

バロン

フラッシュメモリはROMなのに、ランダムアクセスが可能な媒体なのですかな?

須藤茜

須藤茜

はい。
先頭からしかアクセスできないといった縛りはありませんので、ランダムアクセスが可能な媒体です。
ただし、フラッシュメモリはランダムアクセスが可能ですが、RAMではありません。
フラッシュメモリはEEPROMの一種なので、今回学習している分類ではROMの仲間です。

バロン

バロン

ややこしいですぞ……。

須藤茜

須藤茜

そうですよね。
なので、まず覚えてほしいのが、RAMは「揮発性」の半導体メモリだということです。
「読み出し専用だからROM」「ランダムアクセスできるからRAM」と名前だけで分類しようとすると、混乱してしまいます。
今話したフラッシュメモリは、書き換えもできますし、ランダムアクセスもできますよね。

バロン

バロン

それなのにROMの仲間でしたな。

須藤茜

須藤茜

そうですね。
本来、ROMとRAMは名前の意味としては対になる言葉ではありません。
ただ、半導体メモリを学習するときには、ROMとRAMを二つの代表的な種類として比較することが多いので、結果的にセットで覚えることになります。

バロン

バロン

対比させるポイントとしては、揮発性か不揮発性かになる訳ですな。

須藤茜

須藤茜

そうですね。
ですから今回の試験対策では、まず「ROMは不揮発性、RAMは揮発性」という違いを押さえてください。
ROMは、電源を切ってもデータが残る不揮発性のメモリです。
RAMは、電源を切ると記憶していたデータが失われる揮発性のメモリです。

バロン

バロン

RAMは、電気がとまると忘れてしまうのですな。

須藤茜

須藤茜

そのイメージで大丈夫です。
パソコンの電源を切るとデータが消えると考えてもよいですし、電源がなくなると記憶していた内容が失われるので、USBメモリのように取り外してデータを持ち運ぶ用途には向きません。

バロン

バロン

なるほどですぞ。

須藤茜

須藤茜

次にRAMについて覚えてほしいことですが、RAMには「DRAM」と「SRAM」があります。

バロン

バロン

また似た名前が出てきたですぞ。

須藤茜

須藤茜

この二つは比較問題として出やすいので、セットで覚えましょう。
まずDRAMは「Dynamic RAM」です。
DRAMはSRAMと比較して、低速・大容量・安価です。

バロン

バロン

DRAMは、低速・大容量がポイントですな。

須藤茜

須藤茜

はい。
また、DRAMは記憶している内容を維持するために、定期的にデータを書き直す「リフレッシュ」という処理が必要です。

バロン

バロン

コンピュータにもリフレッシュが必要なのですな。

須藤茜

須藤茜

気分転換のリフレッシュではありませんからね。
イメージとしては、記憶しているデータを新しく書き直して維持する、と考えるのが近いと思います。
それと、DRAMは主に主記憶装置に使われています。

バロン

バロン

主記憶装置は、メインメモリのことでしたかな。

須藤茜

須藤茜

はい。
次はSRAMです。
SRAMは「Static RAM」の略です。
SRAMはDRAMと比較して、高速・小容量・高価です。

バロン

バロン

SRAMは、高速・小容量がポイントですな。

須藤茜

須藤茜

はい。
また、SRAMではDRAMのようなリフレッシュ処理は必要ありません。

バロン

バロン

DRAMはリフレッシュが必要、SRAMはリフレッシュが不要。これもポイントですな。

須藤茜

須藤茜

そのとおりです。
それと、SRAMはキャッシュメモリなどに利用されます。

バロン

バロン

キャッシュメモリがよく分からないですぞ。

須藤茜

須藤茜

パソコンなどで使われる高速なメモリですが、詳細は別の機会に学習する予定ですので、ここでは名前だけ覚えておいてください。

バロン

バロン

分かったですぞ。

ここで覚えること

  • RAMは揮発性の半導体メモリ
  • DRAMはSRAMと比較して、低速・大容量・安価
  • DRAMはリフレッシュが必要で、主に主記憶装置に使われる
  • SRAMはDRAMと比較して、高速・小容量・高価
  • SRAMはリフレッシュが不要で、主にキャッシュメモリに使われる

今日のまとめ

須藤茜

須藤茜

それでは、今日の内容をまとめましょう。
まず、半導体メモリには何がありましたか?

バロン

バロン

ROMとRAMですな。

須藤茜

須藤茜

はい。
では、ROMの重要な特徴は何でしたか?

バロン

バロン

不揮発性ですな。
電源を切っても記憶したデータが消えませんぞ。

須藤茜

須藤茜

そのとおりです。
ROMにはいくつか種類がありましたね。

バロン

バロン

マスクROMは製造時に内容が固定。
PROMは一度だけ書き込める。
EPROMは紫外線で消去できる。
EEPROMは電気的に消去して書き換えられる、ですな。

須藤茜

須藤茜

よく覚えていますね。
そして、EEPROMの一種としてフラッシュメモリがあります。

バロン

バロン

フラッシュメモリも不揮発性で、電気的に消去して書き換えられますな。
USBメモリやSDカード、SSDなどに使われていますぞ。

須藤茜

須藤茜

はい。
では、RAMはどうでしたか?

バロン

バロン

RAMは揮発性ですな。
電源を切ると記憶していたデータが消えてしまいますぞ。

須藤茜

須藤茜

そのとおりです。
RAMという名前はRandom Access Memoryですが、フラッシュメモリもランダムアクセスが可能でしたね。

バロン

バロン

だから、「ランダムアクセスできるからRAM」と名前だけで判断してはいけないのですな。

須藤茜

須藤茜

はい。
今回の試験対策では、まず「ROMは不揮発性、RAMは揮発性」という違いを押さえてください。
そしてRAMには、DRAMとSRAMがありました。

バロン

バロン

DRAMは低速・大容量・安価で、リフレッシュが必要ですな。
主に主記憶装置に使われますぞ。

須藤茜

須藤茜

では、SRAMは?

バロン

バロン

高速・小容量・高価で、リフレッシュは不要ですな。
主にキャッシュメモリに使われますぞ。

須藤茜

須藤茜

その整理で大丈夫です。

バロン

バロン

ROMとRAMだけでもややこしいのに、PROM、EPROM、EEPROM、DRAM、SRAMまで出てきましたが、順番に特徴を比べると整理できましたぞ。

須藤茜

須藤茜

そうですね。
名前だけを丸暗記するよりも、ROMは「マスクROM→PROM→EPROM→EEPROM」の順番で覚えて、「DRAMとSRAMではどちらが高速か」といった比較で覚えると、試験問題でも判断しやすくなります。

確認問題

問1 電源を切っても記憶しているデータが失われない性質を表す言葉はどれですか?
問2 製造後に利用者が一度だけデータを書き込むことができるROMはどれですか?
問3 紫外線を使って記憶しているデータを消去するROMはどれですか?
問4 フラッシュメモリについての説明として、最も適切なものはどれですか?
問5 DRAMについての説明として、最も適切なものはどれですか?
問6 記憶している内容を維持するために、リフレッシュ処理を必要とするものはどれですか?
問7 SRAMについての説明として、最も適切なものはどれですか?