情報セキュリティのCIA
情報セキュリティのCIAは、機密性(Confidentiality)、完全性(Integrity)、可用性(Availability)の頭文字を取った言葉で、情報セキュリティを考える上で重要な3つの要素です。機密性は、許可された人だけが情報を見られること。完全性は、情報が正しく、壊されたり改ざんされたりしていないこと。 可用性は、許可された人に対して、必要なときに情報が利用できるようにすること。
最終更新日:2026年9月29日
このページで覚えること
このページでは、次の3点を押さえます。
- 情報セキュリティの基本3要素である、機密性・完全性・可用性
- 真正性・責任追跡性・否認防止・信頼性の意味
- 具体的な事例から、どの要素に関係するかを見分ける考え方
導入トーク

白瀬真琴
今回は情報セキュリティのCIAについて学習します。

白瀬真琴
お決まりのリアクションありがとうございます。

白瀬真琴
今回学習するCIAは、アメリカの対外情報機関として有名なCIAのことではなく、情報セキュリティを考える上で重要な、Confidentiality、Integrity、Availabilityの3つの要素についてです。

白瀬真琴
日本語では、機密性、完全性、可用性ですね。

白瀬真琴
はい。
たとえば、ここに大切な情報があるとしましょう。

白瀬真琴
そうですね。
バロンくんの大好きな、タコの唐揚げの秘伝のレシピにしましょうか。
これを大切に管理してみてください。

白瀬真琴
そうですね。ですが、それだけでは不十分です。
たとえば、秘伝のレシピの最後に「メガデスソース 一瓶」と書き足されているとどうなるでしょうか?

白瀬真琴
他にも、レシピを見ようと思ったときにファイルが開かないとどうですか?

白瀬真琴
つまり、レシピを見られないようにするだけでなく、勝手に内容を書き換えられないようにする、必要な時にきちんと使えるようにする、
こういうことも重要になってきます。

白瀬真琴
今の例は、情報セキュリティのCIAという3つの考え方に対応しています。
それぞれ何を守るためのものなのか、詳しく見ていきましょう。
STEP 1
機密性

白瀬真琴
まずは機密性ですが、機密性は、許可されていない人に、情報を見られたり使われたりしないようにすることです。

白瀬真琴
そうですね。
社内で限られた人しか見ることができない文書のことを、機密文書と言ったりしますので、
この部分から連想しやすいと思います。

白瀬真琴
とはいえ、機密文書のような特別な情報以外にも機密性は必要です。
例えば、顧客の住所や電話番号を、業務上必要な担当者だけが閲覧できるようにします。

白瀬真琴
はい。その情報を扱う必要があるかどうかに応じて、利用できる人を決めます。
社外の人への漏えいはもちろん、閲覧を許可されていない社員に見られることも、機密性が損なわれた状態です。

白瀬真琴
機密性を守る対策には、次のようなものがあります。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| アクセス権限の設定 | 情報を閲覧できる人や利用できる人を制限する。 |
| 暗号化 | データを、そのままでは内容を読み取れない形に変換する。 |
| 書類の施錠保管 | 紙の書類を、鍵のかかる場所に保管する。 |

白瀬真琴
その理解で大丈夫です。
問題文に「情報漏えいを防ぐ」「閲覧できる人を制限する」といった説明があれば、機密性に注目しましょう。
ここで覚えること
- 機密性=許可されていない人に情報を利用・開示させないこと。
- 情報漏えいの防止や、閲覧権限の制限が代表例。
STEP 2
完全性

白瀬真琴
次は完全性です。
完全性は、情報が正確で、必要な内容が欠けていない状態を保つことです。

白瀬真琴
はい。そのイメージで覚えると良いと思います。
先ほどと同じように顧客情報を例に説明しますが、顧客の氏名、住所、電話番号が正しく記録されている状態です。

白瀬真琴
そうですね。データが不正に書き換えられれば、完全性が損なわれます。
また、入力ミスで正しくデータが登録されていなかったり、必要なデータを誤って削除したりすることも、完全性に関係します。

白瀬真琴
はい。完全性を守るためには、次のような対策を行います。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 変更権限の制限 | データを変更できる人を、必要な担当者に限定する。 |
| 入力内容の確認 | 入力内容に誤りがないかを確認する。 |
| 変更の検知 | データが書き換えられていないかを確認できる仕組みを設ける。 |

白瀬真琴
正規の手続きに従って、担当者が正しい内容に更新することもあります。
大切なのは、正当な更新を適切に行い、不正な変更や操作ミスによって情報の正しさが失われないようにすることです。
ここで覚えること
- 完全性=情報の正確さと、必要な内容がそろっていること。
- 不正な改ざんに加え、入力ミスや誤削除も完全性を損なう。
STEP 3
可用性

白瀬真琴
3つ目は可用性です。
可用性は、利用を許可された人が、必要なときに情報やシステムを利用できることです。
用いることが可能な性質と覚えておくと良いですね。

白瀬真琴
例えば、営業時間中に顧客管理システムを開き、顧客情報を確認する場合を考えます。

白瀬真琴
そのとおりです。サーバの故障や停電、通信障害などで利用できなくなると、可用性が損なわれます。
また、サーバに大量の通信を送りつけるなどして、サービスを使えなくする攻撃も、可用性を脅かします。

白瀬真琴
可用性を守る対策には、次のようなものがあります。
| 対策 | 内容 |
|---|---|
| 機器や回線の冗長化 | 予備の機器や別の回線を用意し、故障時にも利用を続けられるようにする。 |
| バックアップと復旧の準備 | データを失った場合に、復元して利用を再開できるようにする。 |
| 停電への備え | 予備の電源を用意するなどして、停電による停止に備える。 |

白瀬真琴
はい。ここまでの3要素を、顧客管理システムで整理してみましょう。
| 要素 | 顧客管理システムでの例 |
|---|---|
| 機密性 | 顧客情報を、許可された担当者だけが閲覧できる |
| 完全性 | 顧客の氏名・住所・電話番号が正しく保存されている |
| 可用性 | 業務で必要なときに、顧客情報を確認できる |

白瀬真琴
情報セキュリティでは、これらを組み合わせて、許可された人が、正しい情報を、必要なときに利用できる状態を目指します。
ここで覚えること
- 可用性=許可された人が、必要なときに利用できること。
- 故障や停電への備え、利用を続ける仕組み、復旧の準備が代表例。
STEP 4
真正性

白瀬真琴
情報セキュリティのCIAに加えて、真正性・責任追跡性・否認防止・信頼性も押さえましょう。
機密性、完全性、可用性の3要素と合わせて、情報セキュリティの7要素として整理できます。

白瀬真琴
まず、真正性は、人やシステムなどが、名乗っているとおりの本物であることです。
例えば、「このアカウントの本人です」としてログインしようとしている人が、本当にその本人であることを指します。

白瀬真琴
はい、その理解で大丈夫です。
パスワードや指紋などを使った認証は、本人であることを確かめ、なりすましを防ぐために役立ちます。真正性を考えるときは、「本当に本人か、本物か」に注目しましょう。
ここで覚えること
- 真正性=名乗っているとおりの本人・本物であること。
- 本人確認や、なりすましの防止に関係する。
STEP 5
責任追跡性と否認防止

白瀬真琴
責任追跡性は、ある操作や行動について、誰が行ったのかを特定できることです。
例えば、システムに「誰が、いつ、どのデータを変更したか」という操作の記録を残し、後から確認できるようにします。このような記録を、ログといいます。

白瀬真琴
そうですね。そのためには、利用者ごとに個別のIDを使い、操作した人と記録を結び付けることが大切です。
みんなで同じIDを使っていると、記録が残っていても、実際に操作した人を特定しにくくなります。ログを勝手に書き換えられないように保護することも必要です。

白瀬真琴
続いて、否認防止です。
これは、ある行為が行われたことと、その行為をした人を証明できるようにし、後から「自分はやっていない」と否定されることに備えるものです。

白瀬真琴
はい。例えば、注文書にデジタル署名を付け、誰がその内容に署名したかを確認できるようにすることは、否認防止に役立ちます。

白瀬真琴
詳しい仕組みはまたの機会に学習しますが、デジタル署名は、誰が署名したのか、署名後に内容が書き換えられていないかなどを確認できる仕組みです。
注文書を送った事実を示す証拠として役立ちます。

白瀬真琴
責任追跡性と否認防止は、次のように整理しましょう。
| 要素 | 注目するポイント |
|---|---|
| 責任追跡性 | その操作を、誰が行ったのかたどれる |
| 否認防止 | 行った事実を否定されても、証拠によって示せる |

白瀬真琴
否認防止について、試験対策としてもう一つ覚えておいてほしいことがあります。
言葉のイメージから「否認できないようにすること」と覚えてしまいがちですが、重要なのは、その行為が行われた事実と、誰が行ったのかを証明できるようにすることです。

白瀬真琴
はい。その理解で大丈夫です。
STEP 6
信頼性

白瀬真琴
最後は、信頼性です。
情報セキュリティでいう信頼性は、意図した動作が一貫して行われ、期待した結果が得られることです。

白瀬真琴
例えば、顧客管理システムで検索条件を指定したとき、毎回、その条件に従って正しく検索処理が行われることが求められます。
同じ条件・同じデータなのに、検索するたびに意図しない動作をするようでは、安心して利用できません。

白瀬真琴
そうですね。
必要なときに利用できるかという点に注目するのが可用性、意図した動作や結果が安定して得られるかという点に注目するのが信頼性です。
ここで覚えること
- 信頼性=意図した動作と結果が、一貫して得られること。
- 可用性は「必要なときに使えるか」、信頼性は「意図したとおりに安定して動くか」で整理する。
STEP 7
今日のまとめ

白瀬真琴
情報セキュリティの基本は、機密性・完全性・可用性の3要素、CIAです。
そこに4つの要素を加えて、今回学んだ7大要素を整理しましょう。
| 要素 | 覚えるポイント |
|---|---|
| 機密性 | 許可されていない人に、情報を見られたり使われたりしない |
| 完全性 | 情報が正しく、必要な内容が欠けていない |
| 可用性 | 許可された人が、必要なときに利用できる |
| 真正性 | 名乗っているとおりの本人・本物である |
| 責任追跡性 | 操作や行動を、誰が行ったのか特定できる |
| 否認防止 | 行った事実を後から否定されても、証明できる |
| 信頼性 | 意図した動作と結果が、一貫して得られる |

白瀬真琴
はい。用語と具体例を結び付けると、整理しやすくなります。
それでは、確認問題で振り返りましょう。
STEP 8
確認問題
学習完了
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