ランサムウェア
ランサムウェアは、端末をロックしたり、ファイルを暗号化するなどして制限をかけ、制限を解除する対価として金銭を要求するマルウェアです。
最終更新日:2026年8月10日
このページで覚えること
このページでは、次の4点を押さえます。
- ランサムウェアは、端末やファイルを使えなくして、金銭を要求するマルウェアである
- ランサムウェアの被害に遭っても、要求された金銭を支払ってはいけない
- ランサムウェア対策では、バックアップを取得し、そのバックアップ自体も守ることが重要
- 情報公開などを加えた二重脅迫や、さらに別の脅迫を加えた三重脅迫という手法がある
導入トーク

白瀬真琴
今回はランサムウェアについて学習します。

白瀬真琴
そうですね。
日本の大企業がランサムウェア攻撃の被害を受けて、業務に甚大な影響を受けたということで、度々ニュースになっていますね。

白瀬真琴
確かにニュースだと、そこまで詳しく説明されていないかもしれませんね。
でも問題ありません。
今回はランサムウェアとは何か、どういうことに注意が必要か、どのような対策が必要かということを丁寧に説明していきます。
STEP 1
ランサムウェア

白瀬真琴
まずは、ランサムウェアがどのようなマルウェアなのかを見ていきましょう。
ランサムウェアの「Ransom」は、日本語で「身代金」という意味です。

白瀬真琴
そうですね。
ランサムウェアは、端末をロックしたり、ファイルを暗号化したりして、利用者が使えない状態にします。
そのうえで攻撃者は、「元に戻してほしければ金銭を支払え」と要求してきます。

白瀬真琴
はい。
そのイメージで大丈夫です。
Ransomが「身代金」、Softwareが「ソフトウェア」。
この2つを組み合わせて「Ransomware」と呼ばれています。

白瀬真琴
はい、その質問はアウトです。
ランサムウェアに感染しても、金銭を支払ってはいけません。

白瀬真琴
いいえ。
残念ながら身代金を支払っても、端末やファイルが元に戻る保証はありません。

白瀬真琴
はい。
それに、支払った金銭が犯罪者の活動資金になって、さらに別の攻撃に使われる可能性もあります。

白瀬真琴
そうですね。
それでも実際には、ランサムウェアに感染した企業のうち、4割ほどが身代金を支払ったという調査結果もあります。

白瀬真琴
身代金を支払う企業は減少傾向にありますが、それでも支払ってしまう企業は少なくありません。
業務が止まったり、大切なデータが使えなくなったりすると、「支払った方が早い」と考えてしまうのかもしれません。
だからこそ、身代金を払わなくても復旧できるように、普段から備えておくことが重要なんです。

白瀬真琴
そこで重要になるのが、バックアップです。
ここで覚えること
- Ransomは「身代金」という意味
- ランサムウェアは、端末やファイルを使えなくして、金銭を要求するマルウェア
- 身代金を支払っても、端末やファイルが元に戻る保証はない
- 支払った金銭が犯罪者の活動資金になる可能性があるため、身代金は支払わない
STEP 2
ランサムウェア対策

白瀬真琴
ランサムウェア対策では、バックアップがとても重要です。

白瀬真琴
はい。
正常なバックアップが残っていれば、暗号化されたデータをバックアップから復旧できます。

白瀬真琴
ただし、バックアップを取っているだけでは十分ではありません。

白瀬真琴
ランサムウェアは、パソコンやネットワークからアクセスできるバックアップまで暗号化したり、削除したりすることがあります。

白瀬真琴
そうならないように、バックアップそのものをランサムウェアから守る必要があります。
バックアップの基本的な考え方として、「3-2-1ルール」というものがあります。

白瀬真琴
はい。
まず、「3」はデータを全部で3つ用意するという意味です。

白瀬真琴
はい。
普段使っている運用データが1つ、それとは別にバックアップを2つ用意します。

白瀬真琴
そういうことです。
そして「2」は、異なる2種類の媒体に保存するという意味です。

白瀬真琴
そうですね。
同じ種類の媒体だけに頼らず、2種類の媒体に分けて保存します。
そして最後の「1」は、そのうち1つを別の場所に保管するという意味です。

白瀬真琴
はい。
そのように覚えると分かりやすいと思います。
3-2-1ルール
- 3=運用1+バックアップ2
- 2=2種類の媒体
- 1=1つは別の場所

白瀬真琴
さらにランサムウェア対策では、ネットワークから切り離したオフラインバックアップを用意する方法もあります。

白瀬真琴
そうですね。
そして、もう一つ覚えておきたいのが「イミュータブルバックアップ」です。

白瀬真琴
Immutableは「変更できない」「不変の」という意味です。
イミュータブルバックアップは、変更や削除ができないように保護したバックアップです。

白瀬真琴
そういうことです。
このように、データを書き換えられないようにする仕組みの一つに「WORM機能」があります。
「ワーム機能」と読みます。

白瀬真琴
同じ「ワーム」という読み方ですが、別のものです。
ここでいうWORMは、Write Once Read Manyの頭文字です。

白瀬真琴
はい。
一度書き込んだデータを変更したり上書きしたりせず、読み出しは何度でもできるようにする仕組みです。

白瀬真琴
WORM機能は、データを書き換えたり削除したりできないようにするための仕組みです。
そして、WORM機能を使って変更や削除ができないように保護したバックアップは、イミュータブルバックアップです。

白瀬真琴
はい。
その理解で押さえておけば大丈夫です。

白瀬真琴
はい。
それがランサムウェア対策ではとても重要です。
もちろん、バックアップは主に被害を受けた後の復旧に役立つ対策です。
ランサムウェアへの感染自体を防ぐためには、OSやソフトウェアを最新の状態にしたり、不審なメールに注意したりすることも必要です。
ここで覚えること
- ランサムウェア対策ではバックアップが重要
- バックアップ自体も暗号化や削除の対象になる可能性がある
- 3-2-1ルールは「3=運用1+バックアップ2」「2=2種類の媒体」「1=1つは別の場所」
- イミュータブルバックアップは、変更や削除ができないように保護したバックアップ
- WORMはWrite Once Read Manyの略で、データを書き換えられないようにする仕組み
STEP 3
二重脅迫と三重脅迫

白瀬真琴
ここまでの説明なら、しっかりバックアップを用意しておけば、ランサムウェアに感染しても身代金を支払わずに済みそうですね。

白瀬真琴
ところが、攻撃者もそれを分かっています。

白瀬真琴
そこで使われるようになった手口が「二重脅迫」です。
英語では「ダブルエクストーション」といいます。

白瀬真琴
はい。
まず、ファイルを暗号化して使えなくし、復旧したければ金銭を支払うよう要求します。

白瀬真琴
さらに、暗号化する前に企業の機密情報などを盗み出しておきます。
そして、「金銭を支払わなければ、盗んだ情報を公開する」と脅します。

白瀬真琴
そうなんです。
これが二重脅迫の厄介なところです。

白瀬真琴
そうですね。
顧客や取引先への影響を考えて、「支払った方が被害が小さくなるのでは」と考えてしまう可能性があります。

白瀬真琴
はい。
金銭を支払っても、盗まれたデータが本当に削除される保証はありません。
犯罪者の活動資金になるという問題も変わりません。
そして、さらに脅迫を重ねる「三重脅迫」、トリプルエクストーションと呼ばれる手口もあります。

白瀬真琴
例えば、データの暗号化と情報公開の脅迫に加えて、DoS攻撃やDDoS攻撃などでサービスを利用できない状態にすると脅す手口があります。

白瀬真琴
大量の通信を送りつけるなどして、Webサイトやサービスを利用できない状態に追い込む攻撃です。

白瀬真琴
そうですね。
そのため、「金銭を支払った方が被害が少なくなるのでは」と考えてしまうかもしれません。

白瀬真琴
はい。
攻撃者の要求に従えば被害が確実に解決する、という保証はありません。
だからこそ、ランサムウェアは感染してから考えるのではなく、普段から侵入を防ぐ対策と、被害を受けても復旧できる対策の両方を準備しておくことが重要なんです。

白瀬真琴
はい。
それが大切です。
ここで覚えること
- 二重脅迫(ダブルエクストーション)は、データの暗号化に加えて、盗んだ情報を公開すると脅迫する手法
- バックアップがあっても、盗まれた情報の公開までは防げない
- 三重脅迫(トリプルエクストーション)では、さらにDoS攻撃やDDoS攻撃など、別の脅迫を加える場合がある
- 二重脅迫や三重脅迫でも、金銭を支払えば被害が解決する保証はない
STEP 4
今日のまとめ

白瀬真琴
それでは、今日の内容をまとめましょう。

白瀬真琴
はい。
端末をロックしたり、ファイルを暗号化したりして使えなくし、元に戻す対価として金銭を要求するマルウェアです。

白瀬真琴
そうですね。
そして、被害から復旧するためにはバックアップが重要です。

白瀬真琴
はい。
3-2-1ルールやオフラインバックアップ、イミュータブルバックアップなどを使って、復旧できるデータを残しておくことが大切です。

白瀬真琴
そのとおりです。

白瀬真琴
はい。
そして、ランサムウェア攻撃では、暗号化だけとは限りません。

白瀬真琴
はい。
ただし、どのように脅迫されても、金銭を支払えば解決するとは限りません。

白瀬真琴
そうですね。
ランサムウェアへの感染を防ぐ対策と、被害を受けた場合に備える対策の両方を準備しておくことが大切です。

白瀬真琴
今日もお疲れさまでした。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ランサムウェア | 端末やファイルを使えなくして金銭を要求するマルウェア |
| Ransom | 身代金 |
| 身代金 | 支払っても復旧の保証はなく、犯罪者の活動資金になる可能性がある |
| バックアップ | バックアップ自体もランサムウェアから守ることが重要 |
| 3-2-1ルール | 3=運用1+バックアップ2、2=2種類の媒体、1=1つは別の場所 |
| WORM | Write Once Read Many |
| イミュータブルバックアップ | 変更や削除ができないように保護したバックアップ |
| 二重脅迫 | 暗号化+盗んだ情報を公開すると脅迫 |
| 三重脅迫 | 二重脅迫にDoS攻撃など別の脅迫を加える |
STEP 5
確認問題
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