ゼロトラスト

ゼロトラストは、内部からのアクセスか外部からのアクセスかに関わらず、すべてのアクセスを確認するセキュリティの考え方です。

最終更新日:2026年7月3日

このページで覚えること

ゼロトラストでは、まず次の3点を押さえましょう。

  • ゼロトラストは、何も無条件には信頼しないというセキュリティの考え方である
  • 従来の境界型防御は、社内と社外の境界を守る考え方である
  • ゼロトラストでは、社内からのアクセスでも本人確認や端末確認を行う
白瀬真琴

白瀬真琴

今回はゼロトラストの解説です。

バロン

バロン

ゼロトラスト……。
信頼ゼロという意味ですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

方向性は間違っていませんが、少し違いますね。
ゼロトラストは、何も無条件には信頼しないというセキュリティの考え方です。

バロン

バロン

無条件には信頼しない、ですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
社内だから安全、社外だから危険と決めつけず、アクセスのたびに確認する考え方です。

バロン

バロン

なるほどですぞ。
疑り深いセキュリティですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

疑り深いというより、慎重なセキュリティですね。

ゼロトラストとは

白瀬真琴

白瀬真琴

ゼロトラストとは、すべてのアクセスを最初から信頼せず、正しい利用者か、安全な端末か、許可された操作かを確認するセキュリティの考え方です。

バロン

バロン

すべてのアクセスを最初から信頼しない……。
それは、人間不信みたいですぞ。

白瀬真琴

白瀬真琴

人間不信とかそういう問題ではありません。
システムへのアクセスを、毎回きちんと確認するというだけです。

白瀬真琴

白瀬真琴

たとえば、会社のシステムにログインするときに、本当に本人かどうかを確認します。

バロン

バロン

IDとパスワードを入れるような話ですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
それに加えて、端末が安全か、アクセスしてよい情報か、不審な操作ではないか、なども確認します。

バロン

バロン

なるほどですぞ。
入ろうとしている人や端末を、その都度チェックするわけですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
一度入れたから、あとは何をしてもよい、とは考えないのがポイントです。

ここで覚えること

  • ゼロトラストは、すべてのアクセスを最初から信頼しない考え方である
  • 人を疑うのではなく、システムへのアクセスを毎回確認する
  • 本人確認だけでなく、端末やアクセス先なども確認する

従来の境界型防御

バロン

バロン

でも、今まではどうやって守っていたのですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

従来は、境界型防御という考え方が中心でした。

バロン

バロン

境界型防御ですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
境界型防御とは、会社のネットワークの内側と外側に境界を作り、その境界をファイアウォールなどで守る考え方です。

バロン

バロン

境界ということは、内側と外側を分けるのですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

そうです。
会社のネットワークをお城にたとえると、外から入ってくる敵を門で止める考え方が境界型防御です。

バロン

バロン

門番がしっかりしていれば、お城の中は安全という考え方ですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

そうですね。
従来は、その考え方が分かりやすく、有効な場面も多くありました。

バロン

バロン

外の敵を門で止める。
これは分かりやすいですぞ。

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
ただ、今はそれだけでは守りにくくなっています。

ここで覚えること

  • 境界型防御は、社内と社外の境界を守る考え方である
  • 会社のネットワークをお城にたとえると、門を守る考え方である
  • 従来は分かりやすく、有効な場面も多かった

なぜゼロトラストが必要になったか

バロン

バロン

なぜ、境界型防御だけでは足りなくなったのですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

理由の一つは、働き方やシステムの使い方が変わったからです。

バロン

バロン

働き方ですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
今は、会社の中だけで仕事をするとは限りません。
自宅や外出先から仕事をしたり、クラウドサービスを使ったり、スマートフォンやノートPCからシステムにアクセスしたりします。

バロン

バロン

たしかに、会社の外から仕事をすることもあるですぞ。

白瀬真琴

白瀬真琴

そうですね。
このように、社内からのアクセスと社外からのアクセスが混ざるようになると、社内なら安全、社外なら危険という考え方が、今の環境に合わなくなってきます。

バロン

バロン

内側なら安全、外側なら危険、と単純には分けられないのですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

その通りです。
だから、ゼロトラストでは、内部からのアクセスか外部からのアクセスかに関わらず、毎回確認することが大切になります。

バロン

バロン

でも、社内からのアクセスなら、さすがに安全なのではないですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

そうとは限りません。
攻撃者が知らないうちに社内ネットワークに入り込んでいる場合もあります。

バロン

バロン

むむっ。
お城の中に敵が入り込んでいたら、門だけ守っても意味がないですぞ。

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
だから、境界だけを守るのではなく、アクセスのたびに確認する考え方が重要になります。

ここで覚えること

  • 働き方やシステムの使い方が変わり、社内と社外を単純に分けにくくなった
  • 社内なら安全、社外なら危険という考え方は、今の環境に合わなくなってきている
  • 攻撃者が知らないうちに社内ネットワークへ入り込んでいる場合もある
  • ゼロトラストでは、内部からでも外部からでもアクセスのたびに確認する

ゼロトラストで確認すること

バロン

バロン

ゼロトラストでは、具体的に何を確認するのですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

代表的なものとしては、利用者、端末、アクセス先、権限、操作内容などがあります。

バロン

バロン

一気に増えたですぞ。

白瀬真琴

白瀬真琴

順番に見れば大丈夫です。
まず、利用者が本人かどうかを確認します。

バロン

バロン

なりすましではないか、ということですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
次に、その端末が安全かどうかも確認します。

バロン

バロン

攻撃者が使っている端末という意味ですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

違います。
ウイルスに感染していないか、乗っ取られていないかなどを確認します。

白瀬真琴

白瀬真琴

さらに、その利用者がアクセスしても良いアクセス先なのかも確認します。

バロン

バロン

社員なら全部見てよい、というわけではないのですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
たとえば、経理担当者が経理システムを見るのは自然ですが、関係のない人が重要な会計情報を自由に見られるのは危険です。

バロン

バロン

たしかに、それは困るですぞ。

白瀬真琴

白瀬真琴

そのため、ゼロトラストでは、必要な人に、必要な範囲だけアクセスを許可することが大切です。

バロン

バロン

なるほどですぞ。
確認してから、必要な分だけ通すわけですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

そうです。
すべてを禁止するのではなく、安全を確認しながら、必要な利用を認める考え方です。

ここで覚えること

  • ゼロトラストでは、利用者、端末、アクセス先、権限、操作内容などを確認する
  • 端末が安全かどうかは、ウイルス感染や乗っ取りの有無などを確認するという意味である
  • 社員だからすべての情報にアクセスしてよい、とは考えない
  • 確認したうえで、必要な範囲だけアクセスを許可する

境界型防御との違い

バロン

バロン

境界型防御とゼロトラストの違いが、少し分かってきたですぞ。

白瀬真琴

白瀬真琴

では、整理してみましょう。

白瀬真琴

白瀬真琴

境界型防御は、社内と社外の境界を守る考え方です。
外からの攻撃を、ファイアウォールなどで防ぐことを重視します。

バロン

バロン

お城の門を守る考え方ですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
一方、ゼロトラストは、社内だから安全とは決めつけず、アクセスのたびに確認する考え方です。

バロン

バロン

お城の中にいる人でも、本当に入ってよい部屋か確認するような感じですかな?

白瀬真琴

白瀬真琴

よい例えですね。
お城に入れたとしても、宝物庫まで自由に入れるわけではありません。

バロン

バロン

たしかに、門を通った人が全員、宝物庫に入れたら大変ですぞ。

白瀬真琴

白瀬真琴

その通りです。
ゼロトラストでは、どこにいるかだけでなく、誰が、何に、どのような目的でアクセスするのかを確認します。

バロン

バロン

つまり、ゼロトラストは、門だけでなく、部屋ごとにも確認するような考え方ですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
そのイメージで大丈夫です。

境界型防御とゼロトラストの違い

  • 境界型防御は、社内と社外の境界を守る考え方である。
  • ゼロトラストは、内部からでも外部からでもアクセスのたびに確認する考え方である。
  • ゼロトラストでは、どこから来たアクセスかだけでなく、誰が何にアクセスするのかも確認する。

今日のまとめ

白瀬真琴

白瀬真琴

最後に、今回の内容をまとめましょう。

白瀬真琴

白瀬真琴

ゼロトラストは、内部からのアクセスか外部からのアクセスかに関わらず、すべてのアクセスを確認するセキュリティの考え方です。

白瀬真琴

白瀬真琴

従来の境界型防御は、会社のネットワークの内側と外側に境界を作り、その境界を守る考え方でした。

白瀬真琴

白瀬真琴

しかし、クラウドサービスやリモートワークが広がると、社内なら安全、社外なら危険という考え方が、今の環境に合わなくなってきます。

白瀬真琴

白瀬真琴

そのため、ゼロトラストでは、社内からのアクセスであっても、利用者、端末、アクセス先、権限、操作内容などを確認します。

バロン

バロン

ゼロトラストは、信頼ゼロというより、無条件に信頼しないという考え方なのですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

その通りです。
そして、確認したうえで、必要な範囲だけアクセスを許可することが大切です。

バロン

バロン

分かったですぞ。
内部からでも外部からでも、アクセスのたびに確認する。
これがゼロトラストですな。

白瀬真琴

白瀬真琴

はい。
試験対策では、その理解を押さえておきましょう。

おさらいポイント

  • ゼロトラストは、内部からでも外部からでもアクセスを確認する考え方である。
  • 境界型防御は、社内と社外の境界を守る考え方である。
  • 社内なら安全、社外なら危険という考え方は、今の環境に合わなくなってきている。
  • ゼロトラストでは、利用者、端末、アクセス先、権限、操作内容などを確認する。
  • 確認したうえで、必要な範囲だけアクセスを許可する。

確認問題

問1 ゼロトラストの説明として、最も適切なものはどれですか?
問2 境界型防御の説明として、最も適切なものはどれですか?
問3 ゼロトラストの考え方として、適切なものはどれですか?