3C分析

3C分析は、顧客、競合他社、自社の3つの視点から、経営環境を分析する手法です。

最終更新日:2026年10月2日

このページで覚えること

このページでは、次の3点を押さえます。

  • 3Cを構成する、顧客・競合他社・自社の意味
  • それぞれの視点で、どのようなことを分析するのか
  • 3つの分析結果を結び付け、経営戦略に活かす考え方
永山絵美梨

永山絵美梨

今回は、3C分析について学習します。

バロン

バロン

いらっしゃ~い!ですぞ。

永山絵美梨

永山絵美梨

誰か来ましたか?

バロン

バロン

なんでもないですぞ。

永山絵美梨

永山絵美梨

?

バロン

バロン

オヨヨですぞ。

永山絵美梨

永山絵美梨

バロンくん、今日はどうしたんですか?

バロン

バロン

気にしないでほしいですぞ。
分かる人には分かるのですぞ。

永山絵美梨

永山絵美梨

そうですか。
では、今回もタコの唐揚げの専門店を例に考えていきましょう。

バロン

バロン

タコの唐揚げ!
急に学習意欲が湧いてきましたぞ。

永山絵美梨

永山絵美梨

その調子です。今回は、お店の立場になって、どうすればお客さまに選んでもらえるかを考えます。

バロン

バロン

食べる側だけではなく、お店を経営する側になるのですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

はい。お客さま、ライバルのお店、そして自分のお店。
この3つに目を向けながら、学習を進めていきましょう。

3C分析

永山絵美梨

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3C分析は、顧客・競合他社・自社の3つの視点から、経営環境を分析する手法です。
3Cという名前は、次の3つの英単語の頭文字から付けられています。

英語視点主に考えること
Customer顧客お客さまは、何を求めているのか
Competitor競合他社競争相手は、どのような商品やサービスを提供しているのか
Company自社自分たちは、どのような強みや弱みを持っているのか
バロン

バロン

どれもCから始まるので、3Cなのですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

そのとおりです。
タコ唐専門店であれば、買いに来るお客さま、同じお客さまに選ばれようとするほかのお店、そして自分のお店を分析します。

永山絵美梨

永山絵美梨

おいしいタコ唐を作れても、お客さまが求める量や価格に合っていなかったり、ほかのお店の方が買いやすかったりすると、選んでもらえないかもしれません。
そこで、3つの視点から状況を整理し、どのような商品や売り方がよいかを考えるのです。

バロン

バロン

自分のお店のことだけを考えていても、十分ではないのですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

はい。顧客や競合他社など、自社の外側にある状況を外部環境といいます。
一方、自社の人材や技術、設備など、内側の状況を内部環境といいます。3C分析では、この両方を確認します。

バロン

バロン

内部環境と外部環境に注目するという点では、SWOT分析と似ていますな?

永山絵美梨

永山絵美梨

はい、その点は共通しています。
3C分析は「顧客・競合他社・自社」の3つに分けて分析し、SWOT分析は内部環境を「強み・弱み」、外部環境を「機会・脅威」に分けて整理します。
3C分析で調べた内容を、SWOT分析に活かすこともできます。

ここで覚えること

  • 3C=Customer(顧客)・Competitor(競合他社)・Company(自社)。
  • 顧客と競合他社は外部環境、自社は内部環境。
  • 3つの視点から状況を整理し、経営戦略を考えるために使う。

顧客

永山絵美梨

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最初は、顧客(Customer)です。
どのようなお客さまがいて、何を求め、どのように商品を買うのかを分析します。お客さまが求めていることを、ニーズといいます。

バロン

バロン

タコ唐なら、熱々で、衣がカリッとしていて、タコのうまみがしっかり感じられるものがよいですぞ。

永山絵美梨

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それも大切なニーズですね。
ほかにも、夕食のおかずとして家族の分を買いたい人や、仕事帰りに一人分だけ買いたい人など、お客さまによって求めるものは違います。

永山絵美梨

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例えば、次のような点を調べます。

分析する内容タコ唐専門店で考える例
顧客の特徴近所に住む家族連れが多いか、仕事帰りの一人暮らしの人が多いか
顧客のニーズ揚げたて、お手頃な価格、少量でも買えることなど、何を重視するか
購買行動何時ごろ、どれくらいの量を、どのくらいの頻度で買うか
市場の規模や変化周辺にどれくらいの需要があり、今後増えそうか、減りそうか
バロン

バロン

味だけでなく、量や買う時間も調べるのですな。

永山絵美梨

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はい。顧客を分析するときは、今のお客さまに加えて、これから買ってくれそうな人にも目を向けます。
また、顧客全体の広がりや需要の変化も調べるため、この視点は「市場・顧客」と表されることもあります。

永山絵美梨

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例えば、周辺のお客さまに聞いたところ、「仕事帰りに、揚げたてのおかずを一人分買いたい」という声が多かったとしましょう。
これは、どのような商品や売り方を考えればよいかを知る手掛かりになります。

バロン

バロン

大きなパックを用意すれば、誰でも喜ぶというわけではないのですな。

永山絵美梨

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そうですね。アンケートや販売記録などを使って、お客さまが求めるものや買い方を確かめることが大切です。

ここで覚えること

  • 顧客分析では、顧客の特徴・ニーズ・購買行動などを調べる。
  • 今のお客さまだけでなく、これから買ってくれそうな人も対象になる。
  • 市場の規模や変化も含めて考えるため、「市場・顧客」とも表される。

競合他社

永山絵美梨

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次は、競合他社(Competitor)です。
競合他社とは、お客さまに選ばれることをめぐって、自社と競争する相手のことです。

バロン

バロン

タコ唐専門店なら、ほかのタコ唐専門店ですな。

永山絵美梨

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はい。それは分かりやすい競争相手ですね。
さらに、お客さまが「夕食のおかずを買いたい」と考えているなら、鶏の唐揚げ店や、スーパーの惣菜売場なども競争相手になります。

バロン

バロン

タコ料理のお店だけとは限らないのですな。

永山絵美梨

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そのとおりです。お客さまが、どの商品やお店を比べて選ぶのかを考えると、競争相手を捉えやすくなります。

永山絵美梨

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競合他社については、次のような点を調べます。

分析する内容タコ唐専門店で考える例
商品やサービス何を販売し、どのような品ぞろえや特徴があるか
価格や量いくらで、どれくらいの量を販売しているか
買いやすさ営業時間、立地、待ち時間、予約への対応はどうか
強みや弱みお客さまに評価されている点や、十分に応えられていない点は何か
永山絵美梨

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例えば、近くのスーパーは、品ぞろえが豊富で価格も手頃だとしましょう。
その一方で、惣菜は家族向けの大きなパックが中心で、注文に合わせて揚げるサービスは行っていないとします。

バロン

バロン

便利なところもあれば、一人分や揚げたてが欲しい人には合わないところもあるのですな。

永山絵美梨

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はい。そのように、競争相手の強みと弱みを両方確認します。
「何を売っているか」に加えて、なぜお客さまに選ばれているのかを考えることも大切です。

ここで覚えること

  • 競合他社は、お客さまに選ばれることをめぐって競争する相手。
  • 同じ商品を扱う企業だけでなく、同じニーズに応える企業にも目を向ける。
  • 商品、価格、買いやすさ、強みや弱みなどを分析する。

自社

永山絵美梨

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3つ目は、自社(Company)です。
自社が持つ人材や技術、設備などの経営資源や、売上高・費用などの状況を調べ、強みと弱みを明らかにします。

バロン

バロン

ここで、自分のお店の力を確認するのですな。

永山絵美梨

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はい。タコ唐専門店なら、おいしく作れるレシピや、調理者の技能などが分析の対象になります。
前回のVRIO分析でも取り上げた経営資源ですね。

永山絵美梨

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例えば、このお店には、次のような強みと弱みがあるとしましょう。

分類自社の状況
強みタコをやわらかく仕上げ、衣をカリッと揚げられるレシピがある
強み注文に合わせて、少量ずつ安定した品質で調理できる
弱み調理設備が小さく、一度に大量の注文には対応しにくい
弱み少人数で調理と接客をしており、混雑すると待ち時間が長くなる
バロン

バロン

得意なことだけでなく、苦手なことも確認するのですな。

永山絵美梨

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そのとおりです。
強みを活かす方法を考えるとともに、弱みを補うために何が必要かも考えます。

永山絵美梨

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また、自社の強みや弱みは、顧客のニーズや競合他社との比較を通じて捉えます。
このお店の「少量ずつ揚げたてを提供できる」という特徴は、一人分の揚げたてを求めるお客さまに応えられ、先ほどのスーパーとの違いにもなります。

バロン

バロン

お客さまとほかのお店を調べたことが、自分のお店の強みを考えるときにも役立つのですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

はい。3つの視点は、それぞれつながっているのです。

ここで覚えること

  • 自社分析では、経営資源や事業の状況を調べ、強みと弱みを明らかにする。
  • 強みを活かす方法と、弱みを補う方法を考える。
  • 顧客のニーズや競合他社との比較を踏まえて、自社を評価する。

3つの分析結果を結び付ける

永山絵美梨

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ここまでの分析結果を、まとめてみましょう。

視点分析で分かったこと
顧客仕事帰りに、揚げたてのおかずを一人分買いたい人がいる
競合他社近くのスーパーは、家族向けの大きなパックや作り置きの惣菜が中心
自社少量ずつおいしく揚げられるが、注文が集中すると待ち時間が長くなる
永山絵美梨

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この3つを結び付けると、「仕事帰りの人に向けて、揚げたてのタコ唐を一人前から販売する」という方針が考えられます。

バロン

バロン

お客さまの希望に合っていて、自分のお店の得意なことも活かせるのですな。

永山絵美梨

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はい。さらに、混雑時の待ち時間への対応として、受け取り時間を指定できる予約の仕組みを用意することも考えられます。
調理できる量に合わせて予約を受ければ、注文の集中を抑えやすくなります。

バロン

バロン

仕事が終わる時間に合わせて、タコ唐を受け取りに行けるのはうれしいですぞ。

永山絵美梨

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そうですね。
このように、他店との違いを打ち出し、お客さまに選んでもらえるようにすることを差別化といいます。今回なら、一人前から買えることや、受け取り時間に合わせて揚げたてを用意できることが、その候補になります。

永山絵美梨

永山絵美梨

3C分析で大切なのは、調べた情報を結び付け、「誰に、何を、どのように提供するか」という方針につなげることです。
顧客が求めること、競合他社の状況、自社のできることを合わせて考えます。

バロン

バロン

3つの情報がそろうと、お店が何に力を入れるかを考えやすくなるのですな。

永山絵美梨

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そのとおりです。実際に販売した後も、売れ方やお客さまの反応を確認し、商品や売り方の改善につなげていきます。

ここで覚えること

  • 3つの分析結果を結び付けて、商品や売り方などの方針を考える。
  • 顧客のニーズに応えながら、自社の強みを活かす。
  • 差別化は、他社との違いを打ち出し、顧客に選んでもらえるようにすること。

今日のまとめ

永山絵美梨

永山絵美梨

今回は、3C分析について学習しました。
3C分析は、顧客・競合他社・自社の3つの視点から、経営環境を分析する手法です。

バロン

バロン

お客さまが求めるもの、ほかのお店の状況、そして自分のお店の力を調べるのでしたな。

永山絵美梨

永山絵美梨

そのとおりです。英語との対応と、分析する内容を整理しておきましょう。

視点英語分析する内容環境の区分
顧客Customer顧客のニーズや購買行動、市場の規模や変化外部環境
競合他社Competitor競争相手の商品、価格、強みや弱み外部環境
自社Company自社の経営資源や事業の状況、強みや弱み内部環境
永山絵美梨

永山絵美梨

顧客では、今のお客さまに加え、これから買ってくれそうな人にも目を向けます。
競合他社では、同じ商品を売る企業だけでなく、同じニーズに応える企業も考えます。
そして自社では、顧客のニーズや競合他社との比較を踏まえて、強みと弱みを確認します。

バロン

バロン

タコ唐のお店でも、スーパーの惣菜が競争相手になることがあるのでしたな。

永山絵美梨

永山絵美梨

はい。お客さまが何を求め、何と比べて選ぶのかが大切です。
今回の例では、「一人分の揚げたてが欲しい」というニーズと、競合他社の品ぞろえ、自社の調理の強みを結び付けて、販売方針を考えました。

永山絵美梨

永山絵美梨

試験対策では、3つのCと日本語の対応に加え、事例を読んで、顧客・競合他社・自社のどの分析にあたるかを判断できるようにしましょう。
そして、3C分析は、経営戦略を考えるために使う手法だという点も押さえてください。

バロン

バロン

バロンは顧客として、揚げたてのタコ唐を強く希望するですぞ。

永山絵美梨

永山絵美梨

そのご希望は、しっかり覚えておきます。
それでは、最後に確認問題です。

確認問題

問1 3C分析で用いる3つの視点の組合せとして、最も適切なものはどれですか?
問2 タコ唐専門店が行う、顧客(Customer)の分析として、最も適切なものはどれですか?
問3 夕食のおかずを販売するタコ唐専門店が、競合他社(Competitor)を考える際の説明として、最も適切なものはどれですか?
問4 3C分析における自社(Company)の分析として、最も適切なものはどれですか?
問5 3C分析の3つの視点と、外部環境・内部環境の対応として、最も適切なものはどれですか?
問6 あるタコ唐専門店が3C分析を行ったところ、次のことが分かりました。 ・顧客は、一人分の揚げたてのおかずを求めている。 ・競合店は、家族向けの大容量の惣菜を中心に販売している。 ・自店は、少量ずつおいしく揚げることが得意である。 この分析結果を活かした方針として、最も適切なものはどれですか?