プロダクトポートフォリオマネジメント(PPM)

プロダクトポートフォリオマネジメントは、製品やサービス、事業について、市場成長率と市場占有率の2軸を使ってグループ分けし、投資の方向性を検討する手法です。

最終更新日:2026年7月2日

このページで覚えること

PPMでは、まず次の3点を押さえることが大切です。

  • PPMは、製品や事業への投資の方向性を考えるための手法である
  • PPMでは「市場成長率」と「市場占有率」の2軸を使う
  • 4つの分類と特徴を対応づけて覚える
永山絵美梨

永山絵美梨

まずは用語の名前から確認しましょう。プロダクトポートフォリオマネジメントは、略してPPMと呼ばれます。

バロン

バロン

ぷろだくとぽーとふぉりお……まねじめんと。
なかなか手ごわい名前ですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

そうですね。少し長い用語です。
ただ、試験では「プロダクトポートフォリオマネジメント」と出ることもありますし、「PPM」と出ることもあります。まずは、正式名称と略称を対応づけて覚えておきましょう。

ここで覚えること

  • プロダクトポートフォリオマネジメントは、略してPPMと呼ばれる
  • 試験では「PPM」と出る場合もある
  • 正式名称と略称を対応づけて覚える

PPMは何をするためのものか

永山絵美梨

永山絵美梨

PPMは、会社が取り扱っている製品やサービス、事業などについて、投資の方向性を検討するための手法です。

バロン

バロン

投資の方向性とは何ですかな?
いきなり難しい言葉が出てきましたぞ。

永山絵美梨

永山絵美梨

そうですね。
簡単に言うと、どの製品にお金を使うか、どの製品を見直すかを考えるということです。

バロン

バロン

それなら分かりやすいですぞ。
最初からそう言ってほしいものですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

……話を戻しますね。
会社には、これから伸ばしたい製品もあれば、あまり将来性がない製品もあります。そこで、PPMでは製品や事業を4つのグループに分けて、どこに力を入れるか、どこを見直すかを考えます。

ここで覚えること

  • PPMは、製品・サービス・事業などについて考える手法
  • 目的は、投資の方向性を検討すること
  • 簡単に言うと、どこにお金を使い、どこを見直すかを考えること
  • 製品や事業を4つのグループに分類する

PPMの2つの評価軸

永山絵美梨

永山絵美梨

PPMで最初に覚えるべきことは、2つの評価軸です。
PPMでは、「市場成長率」と「市場占有率」の2つを使います。ここは試験でとても問われやすいので、まずこの2つを覚えてください。

バロン

バロン

市場成長率と、市場占有率。
まずはこの2つですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

市場成長率は、その市場がどれくらい伸びているかを表します。
成長している市場であれば、今後さらに大きくなる可能性があります。

永山絵美梨

永山絵美梨

そして、市場占有率は、自社の製品やサービスが、市場全体に対してどれだけの売上を占めているかを表します。
つまり、自社がその市場でどれくらい強い立場にいるかを見るためのものです。

バロン

バロン

占有率というのは、占めている割合という意味なのですな。

最重要ポイント

  • PPMの評価軸は、市場成長率と市場占有率の2つである

図で4つの分類を見る

永山絵美梨

永山絵美梨

では、図で確認しましょう。
縦軸が市場成長率、横軸が市場占有率です。上に行くほど市場成長率が高く、右に行くほど市場占有率が高くなります。

プロダクトポートフォリオマネジメントの4象限図。縦軸は市場成長率、横軸は市場占有率。左上が問題児、右上が花形、右下が金のなる木、左下が負け犬。
バロン

バロン

左上が問題児、右上が花形、右下が金のなる木、左下が負け犬ですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

はい。では、4つの分類を順番に見ていきましょう。

4つの分類を順番に覚える

永山絵美梨

永山絵美梨

まずは左上の「問題児」です。
問題児は、市場成長率が高く、市場占有率が低い分類です。

バロン

バロン

市場は伸びているけれど、自社はまだ強くない、ということですかな?

永山絵美梨

永山絵美梨

その通りです。
これから成長していく市場に、新しく製品を投入すると、最初は占有率が低い状態になりやすいですよね。そのため、将来の主力に育てるには、占有率を高めるための継続的な投資が必要になります。

問題児

  • 市場成長率:高い
  • 市場占有率:低い
  • 成長市場にいるが、自社の占有率はまだ低い。将来の主力に育てるためには、占有率を高める継続的な投資が必要
永山絵美梨

永山絵美梨

次は右上の「花形」です。
花形は、市場成長率も高く、市場占有率も高い分類です。

バロン

バロン

右上なので、かなり良さそうですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

はい。成長市場で、自社も強い立場にあります。
将来の主力候補ですが、成長している市場では競争も激しくなりやすいため、花形も継続的な投資が必要になりやすい分類です。

花形

  • 市場成長率:高い
  • 市場占有率:高い
  • 成長市場で、自社も強い立場にある。将来の主力候補だが、競争に勝ち続けるために継続的な投資が必要になりやすい
永山絵美梨

永山絵美梨

次は右下の「金のなる木」です。
金のなる木は、市場成長率が低く、市場占有率が高い分類です。

バロン

バロン

市場成長率が低いのに、良い分類なのですか?

永山絵美梨

永山絵美梨

良い質問です。
市場成長率が低いというのは、市場がもう成長しきっていると考えると分かりやすいです。無限に成長し続ける市場というものは、基本的には存在しません。成熟した市場の中で、自社の占有率が高いので、安定して利益を生み出しやすくなります。

バロン

バロン

だから「金のなる木」なのですな。
お金を生み出してくれる存在ということですぞ。

金のなる木

  • 市場成長率:低い
  • 市場占有率:高い
  • 市場は成熟していて、大きな成長は期待しにくい。その一方で自社の占有率は高く、安定して利益を生み出しやすい。資金源になりやすい分類
永山絵美梨

永山絵美梨

最後は左下の「負け犬」です。
負け犬は、市場成長率が低く、市場占有率も低い分類です。

バロン

バロン

市場も伸びていないし、自社も強くない。
かなり厳しいですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

はい。
ただし、負け犬だからといって、今すぐ必ず撤退しなければならない、という意味ではありません。利益が出ている場合もあります。ただ、将来性の低い市場で、自社の売上も大きくない状態なので、長期的には撤退の検討も必要になります。

永山絵美梨

永山絵美梨

また、問題児や花形に適切に投資を行って、将来、負け犬にならないようにすることも大切です。

負け犬

  • 市場成長率:低い
  • 市場占有率:低い
  • 市場の将来性が低く、自社の占有率も低い。利益が出ていれば今すぐ撤退とは限らないが、長期的には撤退の検討も必要

今日のまとめ

永山絵美梨

永山絵美梨

今日の内容を、試験対策として整理します。
PPMは、プロダクトポートフォリオマネジメントの略です。

バロン

バロン

まずは、名前と略称を押さえるのですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

はい。
そしてPPMでは、「市場成長率」と「市場占有率」の2軸を使い、問題児、花形、金のなる木、負け犬に分類します。

バロン

バロン

2つの軸で4つのグループに分ける、ということですな。

永山絵美梨

永山絵美梨

その通りです。
各グループについては、以下の整理を参考にしっかりと特徴を覚えておきましょう。

おさらいポイント

  • PPMは「市場成長率」と「市場占有率」の2軸で考える。
  • 問題児は、成長率が高く、占有率が低い。
  • 花形は、成長率が高く、占有率も高い。
  • 問題児と花形は、継続的な投資が必要になりやすい。
  • 金のなる木は、成長率が低く、占有率が高い。
  • 金のなる木は、資金源になりやすい。
  • 負け犬は、成長率が低く、占有率も低い。
  • 負け犬は、撤退の検討も必要になる。

確認問題

問1 PPMで使う評価軸の組合せとして正しいものはどれですか?
問2 市場成長率は高いが、市場占有率が低い事業はどれですか?
問3 市場成長率は低いが、市場占有率が高く、安定して利益を生み出す事業はどれですか?