UXとCX
UX(User Experience)は、ユーザーが製品やサービスを利用することで得られる体験のことです。CX(Customer Experience)は、顧客が企業やブランドとの一連の関わりを通して得られる体験のことです。UXやCXを考える手法には、カスタマージャーニーマップ、サービスブループリント、構造化シナリオ法などがあります。
最終更新日:2026年9月6日
このページで覚えること
このページでは、次の5点を押さえます。
- UXは、ユーザーが製品やサービスを利用することで得られる体験
- CXは、顧客が企業やブランドとの一連の関わりを通して得られる体験
- カスタマージャーニーマップは、顧客が商品やサービスを認知してから、比較・検討、購入、利用、リピートに至るまでなどの一連の体験を、行動や接点、思考、感情などとともに可視化する手法
- サービスブループリントは、顧客の行動と、それに対応する顧客から見える活動や見えない業務などを関連付けて可視化する手法
- 構造化シナリオ法は、UXデザインにおいて、ユーザーが求める価値から具体的な行動や操作へ段階的にシナリオを具体化する手法
導入トーク

永山絵美梨
今回はUXとCXについて学習します。

永山絵美梨
正解です。
では、CXは分かりますか?

永山絵美梨
CXは、カスタマーエクスペリエンスのことで、日本語では顧客体験と言います。

永山絵美梨
そうですね。
実際に重なる部分もありますが、同じ意味ではありません。

永山絵美梨
いきなり違いを説明するのは難しいので、まずはUXとCXについて、それぞれの特徴を見ていきましょう。
STEP 1
UX

永山絵美梨
UXは「User Experience」の略で、日本語では「ユーザー体験」と呼ばれます。
製品やサービスを利用することで、ユーザーが得る体験のことです。

永山絵美梨
それも「体験」ではありますが、UXでいう体験は、そうした特別な体験だけを指すわけではありません。

永山絵美梨
はい。
たとえば、タコの唐揚げを買って食べる場合を考えてみてください。
おいしかった、お腹いっぱいになった、満足した。
こうした商品を利用することで得られる体験もUXです。

永山絵美梨
はい。
UXはユーザー体験なので、利用する人がいる製品やサービスであれば、幅広くあてはまると考えてください。
レストランでの飲食サービスや商品、ITサービスなど、さまざまな製品やサービスにUXの考え方はあてはまります。

永山絵美梨
そのとおりです。
そして、ユーザーにとってより良い体験になるように製品やサービスを設計することを「UXデザイン」といいます。

永山絵美梨
そういうことです。

永山絵美梨
UI/UXデザインは、UIデザインとUXデザインを合わせた書き方ですね。
UIは、ユーザーインタフェースの略なので、画面やボタンの配置といったUIのデザインがUIデザインですね。

永山絵美梨
なるほど、そちらですね。
では、LDLAのサイトを考えてみましょう。

永山絵美梨
たとえば、ボタンがどこにあるのか分からなかったり、目的の記事を探しにくかったりしたら、サイトを利用した体験も悪くなりますよね。

永山絵美梨
そうですよね。
このように、Webサイトやアプリなどでは、UIの使いやすさや分かりやすさがUXに大きく影響します。
そのため、UIデザインとUXデザインを一緒に扱うことが多いんです。

永山絵美梨
そのとおりです。
ただし、UIさえ良ければUXが良くなるわけではありません。
画面が分かりやすくても、表示が遅かったり、必要な機能がなかったりすれば、良いUXとはいえません。

永山絵美梨
その理解で大丈夫です。
ここで覚えること
- UXは、製品やサービスを利用することでユーザーが得る体験
- UXには、使いやすさだけでなく、楽しさや満足なども含まれる
- UXデザインは、より良いユーザー体験を実現するための設計
- UIはUXに大きく影響するが、UIとUXは同じものではない
STEP 2
CX

永山絵美梨
次はCXです。
CXは「Customer Experience」の略で、日本語では「顧客体験」と呼ばれます。

永山絵美梨
そう思いますよね。
CXでは、顧客が企業やブランドと関わる中で得る一連の体験を考えます。

永山絵美梨
たとえば、さっきのタコの唐揚げを考えてみましょう。
商品を知る、店を探す、注文する、商品を受け取る、食べる、必要なら問い合わせをするといった様々な場面がありますよね。

永山絵美梨
はい。
顧客が企業やブランドと接する様々な場面を含めて、一連の顧客体験として考えるのがCXです。

永山絵美梨
大まかなイメージとしては近いのですが、そこは少し注意が必要です。
UXとCXは、行動だけで完全に分けられるものではありません。

永山絵美梨
何を製品やサービスとして見ているのかによって変わるんです。
タコの唐揚げという商品を対象にするなら、食べたときの味や満足感などが、その商品のUXになります。

永山絵美梨
一方、デリバリーサービスそのものを対象にするなら、店を探したり、商品を選んだり、アプリで注文したりする体験も、そのサービスのUXです。

永山絵美梨
そういうことです。
そして、顧客としてその企業との関わり全体を見る場合には、商品を食べたときのUXや、デリバリーサービスを利用したときのUX、配達や問い合わせ対応などの体験が積み重なって、全体としてCXを形づくります。

永山絵美梨
その理解で大丈夫です。
ユーザーが顧客でもある場合には、製品やサービスのUXが、CXを形づくる重要な要素になることがあります。
そして最近では、商品そのものの価値だけでなく、こうした一連の顧客体験であるCXが重視されるようになっています。

永山絵美梨
顧客の行動や購買行動が変化していることが背景の一つです。
今では、商品を購入する前にインターネットで検索したり、口コミを見たり、SNSで情報を集めたりすることも珍しくありません。

永山絵美梨
そうですね。
顧客と企業との接点が増えたことで、商品そのものだけではなく、購入する前から購入した後までを含めた「体験価値」が重視されるようになっています。

永山絵美梨
そのとおりです。
CXが重視される背景
- 顧客行動・購買行動の変化
- 商品そのものだけでなく、購入前から購入後までの体験価値が重視される
- 企業との一連の顧客体験であるCXが重要になる
ここで覚えること
- CXは、顧客が企業やブランドとの一連の関わりを通して得られる体験
- 製品やサービスのUXは、CXを形づくる要素になることがある
- 顧客行動や購買行動の変化によって、商品そのものだけでなく体験価値が重視されている
STEP 3
カスタマージャーニーマップ

永山絵美梨
では、ここからはUXやCXを考えるために使われる手法を見ていきましょう。
まずは「カスタマージャーニーマップ」です。

永山絵美梨
はい。
カスタマージャーニーでは、顧客が商品やサービスを知り、検討し、購入して利用するといった一連の体験を「旅」に見立てて考えます。

永山絵美梨
そういうことです。
カスタマージャーニーマップでは、顧客が商品やサービスを認知してから、比較・検討、購入、利用、リピートに至るまでなどの流れに沿って、顧客の行動や企業との接点、考えていることや感情などを整理して可視化します。


永山絵美梨
はい。
上から、顧客の行動、タッチポイント、思考、感情、課題などが整理されています。

永山絵美梨
顧客がそれぞれの場面で、どのように感じているのかを表しています。
たとえば、比較するところで迷っていたり、商品を受け取ったときに満足していたりしますね。

永山絵美梨
そのとおりです。
顧客の立場から一連の体験を可視化することで、問題点や改善できる部分を見つけやすくなります。
ここで覚えること
- カスタマージャーニーマップは、顧客の一連の体験を「旅」に見立てて可視化する
- 認知から比較・検討、購入、利用、リピートに至るまでなどの流れに沿って、行動、タッチポイント、思考、感情などを整理する
- 顧客がどの場面で困っているのか、どこを改善できるのかを考えるのに役立つ
STEP 4
サービスブループリント

永山絵美梨
次は「サービスブループリント」です。

永山絵美梨
ブループリントは、直訳すると「青写真」になりますね。
つまり、設計図を意味する言葉です。
サービスブループリントは、サービスを提供する仕組みを、顧客の行動だけでなく、サービスを提供する側の活動まで含めて可視化する手法です。


永山絵美梨
そう考えると分かりやすいですね。
この図では、まず顧客の行動があります。
そして、その顧客から見えるところで行われる活動を「フロントステージ」と呼びます。

永山絵美梨
そうですね。
一方、顧客から見えないところで行われる活動が「バックステージ」です。
たとえば、注文データを厨房へ送ったり、商品を調理して梱包したりする仕事ですね。

永山絵美梨
はい。
さらに、そのサービスを支えるシステムなどを「支援プロセス」として整理することもできます。

永山絵美梨
大まかには、その違いで覚えると分かりやすいですよ。
サービスブループリントの重要用語
- フロントステージ=顧客から見える活動
- バックステージ=顧客から見えない活動
- 支援プロセス=サービスを支えるシステムなど
ここで覚えること
- サービスブループリントは、サービス全体の仕組みを可視化する手法
- 顧客行動だけでなく、顧客から見えるフロントステージ、見えないバックステージ、支援プロセスなども整理する
- カスタマージャーニーマップが顧客側の体験を中心に見るのに対し、サービスブループリントはサービス提供側の仕組みまで見る
STEP 5
構造化シナリオ法

永山絵美梨
最後は「構造化シナリオ法」です。
構造化シナリオ法は、UXデザインで用いられる手法の一つです。

永山絵美梨
はい。
ユーザーが求める価値から、具体的な行動や操作へと段階的にシナリオを具体化していきます。

永山絵美梨
3つあります。
「バリューシナリオ」
「アクティビティシナリオ」
「インタラクションシナリオ」
です。

永山絵美梨
具体例で考えてみましょう。
バロンくんが、デリバリーサービスを使ってタコの唐揚げを注文するとします。

永山絵美梨
まず「バリューシナリオ」では、ユーザーがどのような価値を求めているのかを考えます。
たとえば、
「外出せずに、自宅でおいしいタコの唐揚げを食べたい」
といったものですね。

永山絵美梨
そうです。
次の「アクティビティシナリオ」では、その価値を得るために、ユーザーがどのような行動をするのかを考えます。

永山絵美梨
そのとおりです。
そして「インタラクションシナリオ」では、その行動を実現するために、システムをどのように操作するのかまで具体化します。

永山絵美梨
正解です。
つまり、
「自宅でタコの唐揚げを食べたい」という「価値」
↓
「店を探して、商品を選び、注文する」という「行動」
↓
「検索して、商品を選択し、注文ボタンを押す」という「操作」
のように、段階的に具体化していきます。

永山絵美梨
その整理で覚えてください。
構造化シナリオ法の3段階
- バリューシナリオ=価値
- アクティビティシナリオ=行動
- インタラクションシナリオ=操作
- 価値 → 行動 → 操作の順に具体化する
ここで覚えること
- 構造化シナリオ法は、UXデザインで用いられる手法
- バリューシナリオでは、ユーザーが求める「価値」を考える
- アクティビティシナリオでは、その価値を得るための「行動」を考える
- インタラクションシナリオでは、その行動を実現するための具体的な「操作」を考える
- 「価値 → 行動 → 操作」の順に段階的に具体化する
STEP 6
今日のまとめ

永山絵美梨
それでは、今日の内容をまとめましょう。

永山絵美梨
はい。
使いやすさだけではなく、楽しさや満足などもUXに含まれます。

永山絵美梨
そのとおりです。

永山絵美梨
はい。
製品やサービスのUX、購入や配達、問い合わせなどの様々な体験が積み重なって、CXを形づくります。

永山絵美梨
よく覚えていますね。

永山絵美梨
はい。
行動だけでなく、タッチポイント、思考、感情なども整理します。

永山絵美梨
そのとおりです。

永山絵美梨
完璧です。

永山絵美梨
それなら良かったです。

永山絵美梨
冷凍のタコの唐揚げで良ければ、ストックがあるはずなので、あとで作ってあげますよ。
STEP 7
確認問題
学習完了
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